イナゴの災い十の災い・十災禍

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イナゴの災い

イスラエルの神は、これまでモーセとアロンを通して、7回にわたりエジプトに災いをもたらしました。しかし、エジプトの王ファラオは、頑な(かたくな)になるばかり。家臣たちも半ばあきれた様子でファラオに進言します。「いつまであの男たちは、エジプトに災いをもたらし続けるのでしょう。エジプトが滅びかかっているのが、おわかりにならないんですか。いっそのこと、あいつらを立ち去らせてはどうですか。」

その後、ファラオはモーセとアロンを呼び交渉します。ファラオは、イスラエル人の男のみを連れていくなら、エジプトを去り、イスラエルの神ヤハウェのためのお祭りをすること許可します。しかし、モーセとアロンは、イスラエル人全員がエジプトを去り、ヤハウェのためのお祭りができるようにしてほしいとファラオに要求します。結局、折り合いがつかず、第8の災い「イナゴの災い」が起こることになります。


第8の災い「イナゴの災い」

The Plague of Locust/イナゴの災い

The Plague of Locust/イナゴの災い

モーセが地の上に杖を差し伸ばすと、終日終夜、東風(※)が吹きます。そして、朝にはその東風に乗っていなごの大群がエジプトに押し寄せてきました。イナゴが地の面をおおい、地は見えなくなるほどでした。

イナゴは雹(ひょう)の災いを免れて、野に残っていた草木をみな食い尽くし、イナゴが去ったあとには、緑色の草木は一本も残らないほど、すさまじい災いでした。エジプト史上最大の被害をもたらしたと言われています。

※東風はアラビア半島から吹いてきたと考えられます。聖書には、東風が作物を干からびさせる乾燥した熱風として記録されています。イナゴは、一度羽を広げたら、風に乗って時速20キロで20時間飛ぶことがあると言われています(参考・引用:Logos Ministries.org)。

第8の災い「イナゴの災い」

第8の災い「イナゴの災い」

主はモーセに言われた。「手をエジプトの地に差し伸べ、いなごを呼び寄せなさい。いなごはエジプトの国を襲い、地のあらゆる草、雹の害を免れたすべてのものを食い尽くすであろう。」
モーセがエジプトの地に杖を差し伸べると、主はまる一昼夜、東風を吹かせられた。朝になると、東風がいなごの大群を運んで来た。いなごは、エジプト全土を襲い、エジプトの領土全体にとどまった。このようにおびただしいいなごの大群は前にも後にもなかった。いなごが地の面をすべて覆ったので、地は暗くなった。いなごは地のあらゆる草、雹の害を免れた木の実をすべて食い尽くしたので、木であれ、野の草であれ、エジプト全土のどこにも緑のものは何一つ残らなかった。

旧約聖書/出エジプト記10章12節~15節
©日本聖書協会/旧約聖書 新共同訳

ファラオは急いでモーセとアロンを呼んで頼んだ。「あなたたちの神、主に対し、またあなたたちに対しても、わたしは過ちを犯した。どうか、もう一度だけ過ちを赦して、あなたたちの神、主に祈願してもらいたい。こんな死に方だけはしないで済むように。」
モーセがファラオのもとを退出して、主に祈願すると、主は風向きを変え、甚だ強い西風とし、いなごを吹き飛ばして、葦の海に追いやられたので、エジプトの領土全体にいなごは一匹も残らなかった。
しかし、主がファラオの心をかたくなにされたので、ファラオはイスラエルの人々を去らせなかった。

旧約聖書/出エジプト記10章16節~20節
©日本聖書協会/旧約聖書 新共同訳

※いなごの災いで、エジプトの嵐の神「セス(Seth)」が打たれたと言われています。


〔参考・引用〕
日本聖書教会「旧約聖書(新共同訳/口語訳)」/新日本聖書刊行会「新改訳聖書第三版」/株式会社なあぷる「週間聖書・総集編」