神が人間の堕落を
止めることが
できなかった理由
止めることが
できなかった理由
everything he has.
喩え話
ある資産家の息子が就職しました。父は息子が近い将来、結婚すること見込んで、息子のために家を建てることにしました。土地付きで建設費用は1億円。 しかし全費用を父が負担するのではなく、500万円だけ息子に負担させることにしました。 無条件に息子に家を買い与えるのではなく、息子も建築のために加担したという条件でもって、 所有権(名義)を息子に与えたかったからです。
息子は月々一定額を、自分の給与から親に返済することとし、完済した時点(息子が責任を果たした時点)で、 住宅と土地の所有権を息子に与え、結婚を許可することを父と約束しました。
神の親心
神は、最愛する対象を求め、人間を我が子として創造されました。 それが天地創造の動機です。 神は親であり、人間は神の子です。 自分の持っているすべてを我が子にを与えたい。 大事なものもすべて与えたい。 病気になって苦しんでいれば、自分が代わってあげたい。 命に関わる病であれば、自分の命と引き換えたい…。 親心とは、そのようなものでしょう。
神は宇宙のすべてを愛する我が子に与えたかったのです。 それだけではなく、霊界(天国)や神の使いである天使までも僕として与えようとされました。 さらには、創造主の立場までも人間に与えようとされたのです。
天地創造は神と人間とのコラボレーションで完結する
神は人間のために万物(宇宙)を創造されました。 しかし、無条件に人間に与えるのではなく、人間も天地創造に加担したという条件で持って、 所有権を与えるというルール(原理)を定めました。
喩えると、日用大工で椅子を作ったとしたら、所有権は作った本人にあります。 誰かと共同で作ったら、両者に所有権があるようなイメージです。 そこで、神は人間とともに宇宙を創造し、人間も神と対等の創造主の立場を与えることを摂理されました。 つまり、神ですら干渉できない天地創造の責任分担を人間にも与えたのです。 天地創造は、神と人間とのコラボレーションで完結しなければならないのです。
※天地創造の責任分担の割合イメージは、神が95%、人間が5%です。
人間の責任分担とは
ところで、人間の天地創造における責任分担とは、何でしょうか。神は人間を未完成の状態で創造されました。 もし、神が人間を完成させてしまったら、人間は、創造されたものとなります。つまり、単なる被造物(万物の一つ)になってしまい、創造した立場ではなくなってしまいます。 つまり、神とともに宇宙を創造した「創造主」の立場にはなれません。
天地創造において、神が人間に与えた責任分担は、神の戒めのもと、人間(アダム自身)が自らを人間として完成させることでした。 人間が完成した時点で天地創造が完了する摂理になっていました。
人間の堕落行為を止めることができなかった理由
しかし、人間は神の戒めを守れず堕落してしまいました。人間は自らを破壊してしまったのです。 ゆえに、天地創造は現在も完了していません。 堕落する危険性をはらみながらも、神ですら干渉できない責任分担を人間に与えたのは、 上記のとおり、神の創造主の立場を与え、宇宙の所有権(主管権)を人間に与える摂理をされたからです。 神は、絶対的であるため、神自らが計画された摂理やルール(原理)を反故にすることはできません。 これが、神は人間の責任分担に加担できず、堕落行為に対しても一切干渉できなかった理由です。