神は「数理的な存在」といわれますが、自然界(被造世界/万物)には「三」に関する数がよく見られる(顕在・潜在)しているため、神は、特に「三数的な存在」といわれています。
私たちの身の回りには、比較的大きな視野で見た場合、三つに分類されるものや三つの部分からなるもの、三段階になっているものなどが多く見られます。例えば、次のような例が挙げられます。
光の三原色 | 赤・緑・青 |
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物質の三相 | 気体・液体・固体 |
植物体の三部分 | 根・幹・葉 |
動物体の三つの部分 | 頭部・胴部・四肢 |
植物の成長の三段階 | 種子→成長期→開花期 |
鳥類の成長の三段階 | 卵→ひな→成鳥 |
地球の三圏 | 固体地球(陸と内部)・水圏・大気圏 |
地球の内部の三層 | 核・マントル・地殻 ※地球内部は、たまご(黄身・白身・殻)のような構造になっています。 |
時間の三区分 | 現在・過去・未来 |
自然界の三界 | 動物界・植物界・鉱物界 |
物体の安定 | 物体は三点を固定すると安定する |
人間の心の活動 | 知・情・意 |
人間の理想(普遍的な価値) | 真(学問)・善(道徳)・美(芸術) |
このように、被造世界には、多くの「三数」が多く見られます。そして「三数」を構成するそれぞれの要素はお互いに関係しています。このため、自然界(被造世界)を創造した神は「三数」的な存在といわれています。
鳥は「卵→ひな→成鳥」の三段階を経て成長します
体は頭部・胴部・二肢の三部分からなっています
創造原理によれば、神は三数的存在であられるので、神に似たすべての被造物は、その存在様相や、運動や、またその成長過程など、すべてが三数過程を通じて現れる。
原理講論「摂理歴史の各時代とその年数の形成」より
聖書の中にも「三数」は、しばしば登場します。これは、人類の歴史は、三数的な存在でおられる神の人類救済の歴史(神の摂理)であるからと言われています。
旧約聖書 |
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新約聖書 |
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我々はまた、聖書に見られる三数の例を挙げてみることにしよう。人間は成長期間の三段階を完成できずに堕落し、創造目的を完成できなかったので、この目的を再び完成するに当たっても、この三段階を通過しなければならない。それゆえ、復帰摂理は三数を求める摂理をされた。したがって、聖書には、三数を中心とした摂理の記録が多い。父、子、聖霊の三位、楽園の三層、ルーシェル、ガブリエル、ミカエルの三天使、箱舟の三層、ノアの洪水のときの三次にわたる鳩、アブラハムの三種の供え物、イサクの献祭の三日間、モーセの三日間の闇と災い、出エジプト路程のための三日間のサタン分立期間、カナン復帰のための三次にわたる四十年期間、ヨルダンを渡る前のヨシュアを中心とするサタン分立の三日期間、イエスの三十年私生涯と三年の公生涯、三人の東方博士、彼らの三つの貢ぎ物、三弟子、三大試練、ゲッセマネでの三度の祈り、ペテロのイエスに対する三度の否認、イエスの死の前の三時間の闇と三日目の復活など、その例は数多くある。
原理講論「成長期間の秩序的三段階」より
神が三数的存在であるがゆえに、被造世界における存在の根本的な基台である「四位基台」にも、三数が表れています。
具体的には、四位基台が完成するための「三段階」と「三対象目的」です(※)。そのため、四位基台は「四数の根本」であるとともに「三数の根本」にもなっています。
※三段階は、四位基台を時間的視点で見た場合の「正」「分」「合」
※三対象目的は、四位基台を空間的視点で見た場合の各位からの三対象
このように、正分合作用により、正を中心として、二性の実体対象に立たされた主体と対象と、またその合性体が各々三対象目的を完成すれば、四位基台を造成するようになる。四位基台は四数の根本であり、またそれは、三対象目的を完成した結果であるので、三数の根本でもある。
原理講論/創造原理「万有原力と授受作用および四位基台」より
〔参考・引用〕
/slideshare「原理本体論/家庭盟誓」